デモシーン(メガデモ)のイベントであるデモパーティとは何か?

2019年7月4日DEMOSCENE,デモシーンとは何か,デモパーティ

デモシーン(メガデモ)やシェーダーのライブコーディングなどを中心としたイベントがあります。
それが「デモパーティ」です。 (日本では毎年「Tokyo Demo Fest」というデモパーティが開催されています)

「(Tokyo Demo Fest等の)デモパーティというイベントがあるのはを知っているけど、参加はちょっと…」という人たちの話を聞くと

  • 「作品出すわけじゃないからなぁ…」
  • 「そもそもどんなイベントかわからない…」
  • 「エンジニア/プログラマーじゃないからなぁ…」

とかのようにみんな「敷居が高いイベント」だと思っているようです。

実際にはそんな敷居の高いイベントではなく、誰もが楽しめるイベントであるため、もっと多くの方に気軽に参加してもらえるようにこの記事を書くことにしました。

 

 

デモパーティとは

写真はTokyo Demo Fest 2014

デモパーティはデモ作品やグラフィック、映像、音楽など様々な作品を発表する場所であり、そういった作品に興味を持つ人たちが一堂に集まるパーティイベントです。

あくまでもパーティイベントなので勉強会のように堅苦しい感じではなく、みんなで賑やかに作品の制作過程を見せ合ったり、発表された作品に歓声を上げたりします。 (だいたいみんな片手にビールやらアルコールを持っていたりする[海外のパーティだと運営がドアオープン時には酔っ払ってるとか])

他にもGLSLのライブコーディングイベントや、DJ/Live、各種セミナーなどのイベントが開催されます。

別に参加のために作品を必ず出す必要はなく、ほとんどの方が現地で様々な人と話すために参加している感じです。

また電源やネットワークが参加者に提供され、作品を提出する方などほぼ全ての方がノートPCなどを持ち込んでいます。作品への投票などは全てネットワーク内で行われるため、ノートPCやタブレット、スマートフォンなどのデバイスは持ち込むのがほぼ必須といった感じですね。

(ちなみにデモパーティとeスポーツ(e-Sports)の大会やイベントは非常に近い存在です)

 

 

デモパーティで行われるイベント

写真はTokyo Demo Fest 2014

大体のデモパーティでは大まかに以下のイベントがあります。

  • オープニングセレモニー(開会式)
  • 近年の有名作品を上映するデモショウ(Demo show)
  • 各種セミナー
  • DJ/VJイベントやLive Show
  • シェーダー ライブコーディング バトルなどのイベント
  • 作品の投稿締め切り(Deadline/デッドライン)
  • 作品を上映するコンペティション(Compo/コンポ)
  • 作品への投票 (Voting)
  • 表彰式 (Prizegiving/プライズギビング)
  • クロージングセレモニー(閉会式)

 

オープニングセレモニー(開会式)

開会式です、会場での注意事項などについての話があります。

 

近年の有名作品を上映するデモショウ(Demo show)

Tokyo Demo Fest 2013のDemo show

ここ最近で話題となった作品などが会場の大きなスクリーンと大音響で映されます。

大体の場合だとコンポ用のPCで実際に動かされることとなります。

 

各種セミナー

Tokyo Demo Fest 2018で行われたセミナーの様子

初めてデモパーティに参加する方向けのチュートリアルや、デモを作る上でのテクニック、入門者向けから超上級者向けの内容まで様々なセミナーが行われます。

 

DJ/VJイベントやLive Show

デモパーティではパーティと名がつくようにDJイベントなども行われます。

一部のデモパーティではシェーダーでVJが行われたりも!

 

シェーダー ライブコーディング バトルなどのイベント

近年では世界最大のデモパーティであるRevisionなどをはじめ、GLSL/HLSLなどのシェーダー ライブコーディング バトルや、開催地域にちなんだイベントなどが多数行われます。

 

作品の投稿締め切り(Deadline/デッドライン)

作品をエントリーする人たちにとってある意味一番重要なイベントがデッドラインです。

それぞれのコンペティションに作品を提出するには提出の締め切り時間であるデッドライン前までに作品を完成させ、会場内のネットワークから作品を投稿する必要があります。

割と会場でギリギリまで追い込んだり、会場についてから即興で作品を作って提出する強者もいます。

 

作品を上映するコンペティション(Compo/コンポ)

コンポはデモパーティのメインイベントです。

投稿された作品が観衆の前のスクリーンにて上映されます。

主に以下の作品等が募集されます (デモパーティによってまちまち)

  • PCデモ作品
    PC-Demo, PC-64k Intro, PC-4k introなどのPCで動作する実行ファイル形式の作品やWebGLなどの作品など
  • Oldskoolデモ作品
    8ビットコンピューターやAMIGAなどで動作するDemoやIntro作品など
  • シェーダー作品
    GLSLなどで作成されたフラグメントシェーダーのみの作品など
  • グラフィックス作品
    実行ファイルから静止画を生成する作品や、お絵かきソフトなど作られたグラフィックスやイラスト作品、デモシーンにちなんだ写真など
  • 音楽作品
    FastTrackerのようなソフトウェアで作られた音楽(.xmや.modなど)や通常のDAWなどで作られた音楽(mp3, oggなど)など
  • 映像作品
    通常の映像編集ソフトウェアなどで作成された映像作品など
  • Wild
    他のどれにも該当しない、自作のハードウェアで作った作品や「こんなもの作ったから見てくれ!」など
    (海外のパーティだとステージの上で歌い出すということもあったり)

作品を提出した人にとってはコンポが一番緊張する瞬間でもあります。
なぜなら提出した作品がいつ上映されるかや、合計で何作品出たのかなどは事前には一切告知されないのでいつ上映されるのかドキドキしますし、作品終了後の歓声などですぐにみんなからの評価がわかるからですね。

 

作品への投票 (Voting)

Tokyo Demo Fest 2016での運営チームの様子

コンポで上映された作品は上映後に来場者が評価を投票することによって順位が決定します。

大体の場合だと、5点満点でそれぞれの作品へ評価をつけ、その評価の合計得点によって順位が決定されます。

順位は運営がどうこうできる内容ではなく全て来場者によって決まるため、運営チームに属している人も作品を提出できます。

この投票は会場内のネットワークに設置されたサーバーにアクセスすることで投票を行えます。
(なのでみんな各自のPCなどを持ち込む)

 

表彰式 (Prizegiving/プライズギビング)

SONY DSC

クロージングセレモニー前の表彰式で、投票の結果が初めて発表されます。

入賞した場合はステージ前に呼び出され、景品や記念品、副賞などが授与されます。

 

クロージングセレモニー(閉会式)

Tokyo Demo Fest 2017でのクロージングセレモニー

クロージングセレモニーでは運営に協力いただいたスポンサーのご紹介や運営チームの紹介などが行われます。

クロージングセレモニーの終了と同時にデモパーティが終わります。

 

 

デモパーティへの参加方法

大体のデモパーティは事前登録制になっています。

当日の飛び入り参加などもありますが、事前登録した方が確実です。

参加予定のデモパーティの公式サイトにアクセスし、登録(&前払いの場合は参加費の支払い)をすることによって参加登録は完了します。

参加登録ができたら、あとは当日に会場に行き参加するだけです。

 

 

デモパーティの会場についてから

Tokyo Demo Fest 2017で作品が上映されている時の様子

会場についてからは、まず好きな席を確保します。

特に指定はないです、参加者はみんなフレンドリーなので誰かの隣など、初めての方は何度か参加したことある人の近くに座るのがおすすめです。

あとは面白そうなことをやっている人のところにいって話を聞いたり、作品を投稿したり、イベントを楽しむだけです。

ぜひ色々な人に話しかけてみましょう!
(Tokyo Demo Festならぜひ筆者にも話しかけてくださいね)

わからないこととかは基本運営チームの人に聞けば答えてくれます。

 

 

デモパーティ持ち物チェックリスト

大体以下のものを持ち込むといいです。

  • PC(デスクトップでもノートでもOK) もしくはタブレットやスマートフォンなど
  • LANケーブル (有線LANを提供している会場の場合)
  • 各種デジタルガジェットなど面白いもの
  • 電源タップ (機材をたくさん持ち込むなら必須)
  • ヘッドホン・イヤホン (会場内で作品の音確認などするなら)
  • 各種デモシーンに関係するコンピューターやゲーム機など

 

 

まとめ & 宣伝

いかがでしたでしょうか。
この記事を読んだことによってデモパーティに参加してみようと思う方が一人でも増えてくれれば嬉しいです。

 

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