Windows 10でHDR(High Dynamic Range)とWCG(Wide Color Gamut: 広色域)を有効にする手順をまとめました。
使用ディスプレイ
DELL UP2718Q
DELLのUP2718Qは1000nit(cd/m²)の輝度を誇りHDR10に対応しています。
下位モデルのU2718QもHDR対応を謳っていますが、こちらはDell HDRといって、Dellのオリジナル規格のようです。
輝度について調べてみると350nit(cd/m²)と出てきますが、どうやらHDRモード時はピーク時で550nit(cd/m²)出せるそうです。
(ただ、HDR10などの規格には輝度が全然足らない)
DELL デジタルハイエンドシリーズ 27インチ ワイドモニタ (良品先出しサービス保証付き) U2718Q ds-1945535
ディスプレイ情報の確認
DirectX 診断ツール (dxdiag.exe)を起動します。
(Win + Rからdxdiagと入力してEnter)
システムタブ内にある「情報をすべて保存」ボタンを押し、任意の名前でテキストファイルを保存します。
よく見てみるといろいろ気になるパラメーターがありますね。
ちょっと見ていきましょう
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HDR Support: Supported
そのまんまだと思います。HDRモードがサポートされているか
-
Display Luminance: Min Luminance = 0.045122, Max Luminance = 1015.240784, MaxFullFrameLuminance = 400.000000
これは… 輝度の情報っぽいですね。
Min Luminanceが最低の輝度、Max Luminanceが最大の輝度、MaxFullFrameLuminanceは、ディスプレイ全体が最大輝度で発光しようとした際の最大輝度でしょうか…?
単位はnit(cd/m²)のように見えます。 -
Monitor Capabilities: HDR Supported (BT2020RGB BT2020YCC Eotf2084Supported )
ディスプレイがサポートしているHDR関連規格に関する情報のように見えます。 BT.2020のサポートも確認できます。
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Advanced Color: AdvancedColorSupported
HDR10がサポートされているとAdvancedColorSupportedになり、HDRが有効だとAdvancedColorEnabledになるようです。
比較のためにHDR非対応のモニター(EIZO EV3237)の情報も見てみましょう
HDR関連項目ではNotSupportedの文字が多くみられます。
また、輝度情報もMax Luminance, MaxFullFrameLuminanceともに270.0です。
参考 : https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4040263/windows-10-hdr-advanced-color-settings
HDRとWCGを有効にする
デスクトップを右クリックし「ディスプレイ設定」を選択します。
(もしくは設定 > システム > ディスプレイ)
HDR/WCGに対応したディスプレイが選択されている時に「HDRとWCG」のスイッチが触れるようになります。
オンにしましょう。
これだけでHDRとWCGが有効になります。
(注意 : GPUの設定で出力色の指定をしている場合は自動的に10ビット出力にならないです。手動で10ビット出力にしてください)
必要に応じて「HDRとWCGの設定」をクリックしてください。
ここでHDRディスプレイにSDRのコンテンツを映す際、どれくらいの明るさにするのか指定できます。
(もうディスプレイの輝度調整は効かないです)
HDRをテストする
今回はこちらのサイトを参考にMicrosoft Storeの「HDR Image Viewer」で試しました。
このスクリーンショットをみるとめちゃくちゃ白飛びしてますが、実物をみるとかなり綺麗に表示されています。
これでHDRディスプレイの有効化とテストが完了しました。
追記 2019.08.16
標準のPrintScreenなどでスクリーンショット撮るとSDRにクリップされ、レンジ不足で白飛びすると思います。
Win + Gで起動できるXbox Game Barからだと、HDRにも対応したJPEG XR(*.jxr)形式でスクリーンショットが取れるようです。
Windows 10 RS4のHDR対応 | 新 masafumi’s Diary
おまけ
DELL UP2718Qの設定をみると「Smart HDR」という設定があります。
マニュアルを参考にすると設定によって以下の違いがあるそうです。
- オフ(OFF)
HDRが無効になります。 - 通常 (Normal)
HDRが有効となりDCI-P3の色域を使用します。 - Vivid
HDRが有効となりRec. 2020の色域を使用します。
通常モードだと輝度をより広く使って、Vividモードだと色域をより広く使うような感じ(?)のようです。 (詳細は要調査)
色域についてはこちらのサイトを参考にしてください。
(HDR/WCG警察に怯えながら書きました。)
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